【第1回チキチキ乗換BIG4座談会】北陸新幹線のはなし Vol.1
北陸新幹線開業、ついに明後日です! というわけで先日、乗換BIG4+notte!編集長が座談会を行いました。話題はもちろん、北陸新幹線についてです!
座談会は1時間程度と短い時間でしたが、盛りだくさんな内容なので、全3回に分けてお届けします。
Vol.1となる今回は、北陸新幹線開業について。そもそも北陸新幹線ってなに?というところからスタートです。手元に地図や路線図をご用意して見てみてください!
登場人物
- 鈴木:乗換BIG4・リーダー?
- 廣戸:乗換BIG4・乗りつぶし100%目前
- 三上:乗換BIG4・ダイヤ改正で地獄を見た
- 夏目:乗換BIG4・はくたか号の別れに涙
- 編集長:鉄道ビギナー・鉄道写真はすき
北陸新幹線、ついに開業!
編集長:というわけで、北陸新幹線おめでとうございまーす!
一同:おめでとうございまーす!
編集長:上野東京ライン開業も同日3月14日ですが、今回は北陸新幹線のお話にしぼります! ではさっそく始めて参りましょう! えーと……どうしましょう。一時間しかありません。
鈴木:トピックスあげてそれについて時間区切りで話していけばいいんじゃね?
編集長:あ、はい。お願いします!
トピックス
- そもそも北陸新幹線って?
- 並行在来線とは?
- ダイヤのはなし
- その他特急(ダイナスター、能登かがり火等)について
そもそも北陸新幹線って?
編集長:東京から金沢へ約2時間半で行けるというすばらしい新幹線ですね! 旅行や帰省もしやすくなって、嬉しい人たくさんですね。
鈴木:そもそも新幹線ですが、もっと先の計画だと最終目的地は大阪なんですけど、とりあえず15年後くらいまでに福井県の敦賀(つるが)までは建設されるだろうという見込みです。建設は実際もう始まっていますね。
三上:そういえば福井駅だけはもう高架橋ができてきてますね。
鈴木:ですね。で、今回の北陸新幹線では、長野から金沢までと。
廣戸:ええと、ここからここまでですね(3月14日以降の駅すぱあと路線図を見つつ)。
鈴木:いまは「長野新幹線」と呼ばれている…まあ正式には北陸新幹線の一部なので正式名称は北陸新幹線なんですが、その長野新幹線(北陸新幹線)がいよいよ北陸、富山、金沢へと伸びてきたという。
一同:へーさすがリーダーすごいなー!
鈴木:お、おう。……とまあ、北陸新幹線の概要はこんな感じですかね。
北陸新幹線で走るE7系
並行在来線とは?
夏目:もともと北陸には「北陸本線」が走っていて、そこに今回の新幹線と並行する形で特急が走っていたんです。ざっくりいうと、その新幹線と並行して走っていた在来線のことを「並行在来線」と呼びます。で、いま特急が走っている区間を、新たにできる新幹線が引き継ぐ形になります。
編集長:そうすると、いま走っている特急はどうなるんですか?
夏目:なくなります。
編集長:そうすると、いままでその特急を使っていた地元の人が困るんじゃ…。
夏目:あ。あれです。いまこの特急は北陸本線はJRが経営しているんですけど、今回出来る北陸新幹線と並行する区間は、新幹線が出き特急がなくなるとそんなに利用者がいないということで、JRは経営から手を引きます。代わりに第三セクターの鉄道会社を新しく設立して、地元の人が困らないように路線は存続させるということになっています。
鈴木:ちなみにこの第三セクターってのは、地方自治体からの支援がかなり大きい会社になっています。だから一新する鉄道の名前も、各都道府県の色が出ていますね。
編集長:同じ線路でも、県境などで途中から違う鉄道会社の管轄になっているんですね。
- 新潟県:えちごトキめき鉄道
- 長野県:しなの鉄道
- 富山県:あいの風とやま鉄道
- 石川県:IRいしかわ鉄道
編集長:IR……?
鈴木:あいある。
廣戸:愛ある。
夏目:あっ……そういうことだったのか。
鈴木:いや、IRはたぶん「ISHIKAWA RAILWAY」の略だと思うんですけど。
三上:「JRのひとつ前のIR」っていうのもできるよね。「J」の前は「I」だから。
編集長:お〜!
鈴木:あ、あとしなの鉄道もだ。いままで軽井沢から篠ノ井っていう駅まで来てたんだけど、ここも元々JR信越本線だったんですよね。それが長野まで開業したのが1997年だったですかね。で、その時にJRから分離されたんです。
三上:ここが第一号ですね。
編集長:じゃあ少し前まで、路線図のこの長野までの赤い新幹線のラインってなかったんですね。
鈴木:少し前っていうかけっこう前ですよ。長野オリンピックの頃……オリンピックの前の年でしたっけ?
三上:そうそう、突貫工事でね。
編集長:へー。長野オリンピック……? あんまり記憶にないです。
一同:えー!
鈴木:えー…原田のあの大ジャンプ見なかったの!?
三上:学校で見たよね、開会式とか。
(ジェネレーションギャップのため一時中断)
鈴木:……で、えーと。そんな感じで、しなの鉄道が、今回北側(長野~妙高高原間)も管轄することになったんですよ。しなの鉄道しなの鉄道線と、しなの鉄道北しなの線というややこしいことになります。
- しなの鉄道しなの鉄道線:軽井沢駅〜篠ノ井駅間
- しなの鉄道北しなの線:長野駅〜妙高高原駅間
鈴木:で、妙高高原っていう駅から、えちごトキめき鉄道になります。信越本線と、北陸本線。で、この「市振(いちぶり)」っていうちっちゃな駅から、あいの風とやま鉄道になって、「倶利伽羅(くりから)」というところまで。
三上:倶利伽羅峠(くりからとうげ)っていうのがあるところですね。
編集長:峠!
鈴木:ですです。県ごとに鉄道会社が変わるんですよね。だから、県境って何もないところ…峠とか山とかそういう、「なんでこんなところが境界なの?」みたいなところが境界になります。ただ、峠とか山だから折り返ししてもしょうがないので、だいたい直通します。
ダイヤの話
編集長:止まらなくなるので区切りましょう! お次はダイヤのお話です!
鈴木:ダイヤ……ダイヤみなさん見ました?
三上:まあ愚問ですよね(今回の改正でお仕事がだいぶ大変だった人)。
廣戸:ですよね(趣味ですごい見ていた人)。北陸新幹線はなんといっても「かがやき」なわけですけども。
- かがやき:東京駅〜金沢駅間
- はくたか:東京駅〜金沢駅間、長野駅〜金沢駅間
- つるぎ:富山駅〜金沢駅間
- あさま:東京駅〜長野駅間
夏目:そうですねー。これは光り輝く……。
三上:加賀に行くからじゃ?
夏目:あーそういう!
鈴木:昔あったんですよ。特急で、かがやき号が。
三上:あー、長岡から金沢間。
鈴木:まだ「ほくほく線」がなかった頃ですね。はくたかがなくて、首都圏への乗り継ぎ駅が長岡だったんですけど、そこまでの最速列車としてあったのが特急の「かがやき号」。
編集長:長岡……新潟ですね!(新潟生まれ)
鈴木:そう、新潟中越地方のでっかい駅ですね。上越新幹線で、そこに乗り換えたんですけど。
夏目:かがやき号、当時のキャッチフレーズは「あさひかがやく」でしたね。
廣戸:当時上越新幹線が「あさひ号」でしたね!
鈴木:あと西側に「きらめき」もいましたね。
夏目:いました、いました。「ひかりきらめく」!
【解説】
昔のかがやきは上越新幹線あさひ号から、きらめきは東海道新幹線ひかり号からの乗り継ぎを意図した列車だったため、このようなキャッチコピーが生まれました。
鈴木:……「きらめき」も西側が新幹線開通したら、名前復活するんですかね。
三上:いま九州に「きらめき」ありますよ…(ボソッ
一同:あっ……。
夏目:……えーと。新幹線「かがやき」は…長野には停まるけど新潟県内には停まらないんだ。
廣戸:そうですね。東京・上野・大宮とんで長野・富山・金沢。
鈴木:かなりの速達ですね。
廣戸:ですね。2時間半で東京から金沢ですしね。
編集長:新潟県民おこですよ!
廣戸:……ええと。新高岡は一部のみ停まる感じですね。
編集長:新高岡?
廣戸:新しく開業する駅です。いまある高岡駅のひとつとなりにできますね。
鈴木:さて、路線図で新高岡駅を見ると、難しい漢字の路線がありますが、これなんて読むでしょーか!
編集長:えっ! えーと…? しろ…はし…?
三上:はい鈴木さん、城の端の線と書いて?
鈴木:「城端線(じょうはなせん)」と読みます。
編集長:へー! あ、はな! 「初っ端」の「はな」ですね!
鈴木:そうそう。この城端線に、新幹線が接続することになります。
三上:城端線の沿線はチューリップがいっぱいできれいですよね。
鈴木:チューリップ有名ですね。「フラワーライン常花線」ってキャッチコピーありましたね。あと城端は、五箇山とか白川郷の玄関口ですね。
廣戸:えーと、で、高岡駅はいま全線停まる駅なんですけど、「かがやき」が通過することによって……
鈴木:えっ通過なかったっけ!?
廣戸:ないです。トワイライト含めてぜんぶ停まります。でもこれから走る新幹線「かがやき」は停まらないので、「はくたか」で行くしかなく、東京からは少し時間がかかっちゃいますね。
編集長:へー……あ、時間ガッ!! 他に新幹線ダイヤについてありますか?
廣戸:あー「かがやき」は基本朝と夕方だけって感じだったんですけど、ほぼ一日中、臨時列車が通るのでけっこう走りますね。
鈴木:うんうん。それで長野から先でほとんどの駅を停まるのが「はくたか」。金沢と富山の間を行き来するのが「つるぎ」。
編集長:つるぎ……カッコイー。
鈴木:剱岳(つるぎだけ)の「つるぎ」ですね。飛騨山脈(北アルプス)北部の立山連峰にある山。日本でも有数の険しい山ですね。
廣戸:「つるぎ」ができたのは、いま大阪からの特急が富山まで行ってるんですけど、それがなくなっちゃうので、その代わりってかんじですね。
その他特急について
- サンダーバード:大阪駅〜金沢・和倉温泉駅間
- しらさぎ:名古屋駅~金沢駅間
- ダイナスター:福井駅~金沢駅間
- 能登かがり火:金沢駅〜和倉温泉駅間
鈴木:いま大阪から金沢まで来ているのが、「サンダーバード」。名古屋発で、金沢まで来るのが「しらさぎ」。でそのふたつは金沢までになって、特急「ダイナスター」というのができます。
編集長:ダイナスター?
鈴木:福井と金沢の間を走る特急です。福井県はよく恐竜の骨が発掘されるんで、それで「ダイナスター」。
三上:ダイナソーとスターですね。
鈴木:あと「能登かがり火」。能登半島…和倉温泉のほうにいくんですが、それです。
夏目:西から富山まで直通しているのと、その和倉温泉っていうところまで直通しているものが、新幹線と並行している区間を新しい列車として始めるよって感じかな。
鈴木:あとついでですけど、石川県のこの駅…これなんて読むかわかりますか?
編集長:……??? 羽に昨…ちがう口偏の…漢字がわかりません。
鈴木:「羽咋(はくい)」と読みます。咋は「くい」です。この羽咋、UFOの目撃情報が多いんでUFOでおしている町です。
一同:お、おう…………。
編集長:……えーと……。時間的にも、前半はこんな感じですかね。
一同:はーい。
次回予告
というわけで、途中から鉄分の濃いめな話題が飛び交っておりましたが、みなさまお楽しみいただけましたでしょうか。次回は「北陸新幹線開業の裏で、さよなら」。北陸新幹線開業の裏で、なくなってしまう特急「はくたか」や「北越」、「北陸本線」のお話をしみじみと語らいます。